COLUMN

2013.6.27 DESIGNER

カリフォルニアスタイルとマナー

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.18
先週、ロサンゼルスへ新カタログ撮影に使う住宅を探しにロケーションハンティング(ロケハン)に行ってきました。相変わらずのLAは爽やかで日差しの強さも気になりません。日本の梅雨の湿気からは考えられない爽やかさで、一年を通して本当に過し易い気候です。こんな気候からカリフォルニアスタイルの住宅、ファッションが生まれてきたんでしょうね。

ロケハンでは1950年代の家からこの数年に建てられたモダン住宅まで沢山の住宅を見てきました。今回の条件は、この1〜2年に新築かリノベーションされた住宅で、今一番きているインテリアが見られる事。ハリウッド俳優のマネージャー、超有名ロックバンドのギタリスト、ビジネスマン、ヘアメイクアーティスト、飲食業経営者、有名カメラマン、会社経営者など様々な業界の家を見せていただきました。1950年代といっても、リノベーションされてヴィンテージやモダンなど様々なインテリアシーンが見られました。多くの建物は元設計図面に忠実に、本来の設計者の意図が再現されていています。そこに置かれる家具や小物は本物のヴィンテージ家具か、今のモダン家具と様々で、オーナーのライフスタイルに合わせて選ばれています。それはデコレーターがオーナーのライフスタイルや趣味に合わせて選ばれた物です。

今回もロケハンはLAの敬愛するYASUKOさんにお願いしたのですが、どの家のオーナーも心よく、家を隅々までご案内いただきました。いつもYASUKOさんと歩いて驚くのが、彼女の顔の広さと、どんなオーナーとも話しができるスキルの高さ。建築家の名前、家具から小物の事、アート、様々な業界の事など、、知らない物は無いというくらいの知識の高さが、最初は緊張していたオーナーも最後には心を許しているようです。でも、なんと言っても、最初に玄関で靴を脱ぐ事がオーナーの心をつかんでいます。「靴のままでいいよ」と言われても、ジャパニーズスタイルと言って、私達も靴を脱いで家の中へ。オーナーはそれだけで、家を大切に思ってくれていると感じて、快く案内していただけます。そして私はカメラを出して、写真撮っていですか?と必ず聞いて撮影を始めます。(ロケハンなので写真は承認いただいていますが)これは他の取材の時でも必ず行う事です。今はスマホですぐに撮れるので、勝手に撮る人もいますが、撮っていい?と一言。マナーは大切です。

今回も住宅ロケハンの弾丸旅行でしたが、気候だけでなく、人の優しさやその人達のライフスタイルのインテリアに触れて、これが本当のカリフォルニアスタイルなんだなと思う癒された旅でした。
(クリエイティブ・ディレクター/瀬戸 昇)

今回も様々な住宅を見る事ができました。ハリウッドサインの近くの家ではサインが目の前に
カリフォルニアの住宅ではプールが基本です。青い空と青いプール。羨ましい。