CATEGORIES

天然皮革の魅力と見極め

2019.03.26

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.110
まだ、寒暖差が激しい日が続いてますが本格的な花粉の時期も到来し春本番の様相です。先日、暖かくはなりつつありますが、まだ春浅い東北の工場へ製品の確認と打ち合わせに行ってきました。昨年発表した新製品の製品確認と、製品の品質管理を行う目的での訪問です。桜の時期はまだ先でしたが、穏やかな日差しには春の気配が感じられました。

今回訪問した工場では、天然素材である「革」の確認に時間を取りました。エーディコア・ディバイズで用いている天然皮革は、牛の革を使用しています。牛革は雄か雌か、年齢によって多様な種類に分類されます。表皮の表情や仕上げによって価格も大きく変わります。木材もそうですが、革も個体差があり部位によっても表情や質感が異なります。何より難しいのは、素材を見極め適材適所に革を用いることです。天然皮革はバッグや靴などに用いられることが多く、見た目の均一さを重視してカットします。しかし家具の場合は大きいサイズが必要なこともありますが、品質や強度に問題のない革本来の風合いである生前のキズやトラと呼ばれる天然のシワは製品に取り入れています。ビニールレザーのように全てが均一に見える人工素材とは違う、天然皮革の表情でもあります。革を無駄なく活かしつつ、仕上がりをイメージして適材適所に型をセットする職人さんの腕の見せ所です。

型取りをする際、さらに難しいのが革はテンションを掛けて引っ張ると、見えなかった血筋(血管の痕)や「トラ」と呼ばれる生前のシワや傷跡が浮かんでくることです。品質には影響ありませんが用いる場所によっては目立ってしまうことがあります。カットした後では調整ができないので、半裁の状態で革の状態をチェックします。どこを選んでどこを捨てるのか・・・・大切な素材を無駄なく使いたい気持ちと、均一な見た目に仕上げたい気持ちのせめぎ合いです。工場では、1脚1脚この作業を行います。天然素材ならではの仕事であり、素材を活かす製品作りの腕の見せ所です。

エーディコア・ディバイズでは、規格張り地には天然皮革しか採用したことがありません。もちろん人工レザーを張ることは出来るのですが、瀬戸のこだわりでもあります。扱いも難しく製作にも時間が掛かるのですが、使い込むほどに馴染んで風合いが増すのが天然皮革の魅力です。長くお使いいただける家具をお届けすると同時に、資源を無駄にしないエーディコアのモノ作りのコンセプトでもあります。(開発 武田伸郎)






「半裁」と言われるサイズ、牛の革を背中から半分にカットした状態の天然皮革。引っ張ってテンションを掛けながら革の状態をチェックします。30年以上革を見てきた経験値がものを言います。

PRODUCT : MAGNOLIA DINIG CHAIR

2019.03.22

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.116
今月は2019年モデル、アクリル樹脂と木のコンビネーションが新鮮なダイニングチェア、PMMA+Woodシリーズ MAGNOLIAをご紹介します。MAGNOLIAは木蓮科のこぶしをイメージしたデザインです。

MAGNOLIAはスクエアな全体感でありつつも有機的な曲線でできたサイドチェアと、アームまで柔らかなカーブでアクリルを一体成型したアームチェアのラインナップ。ガラスを超える透明度を持ったアクリル樹脂のシェルは厚みが12ミリあり、時間をかけオーブンで熱したアクリル板をアルミの金型でプレスして作られています。木製の成型合板に比べると自由に三次曲面を作り出すことができるアクリルの性質を生かし、身体を包み込むようなカーブを実現し、背をもたれかけるとわずかにしなることで上質なかけ心地に仕上がっています。シェルの表面の仕上げはわずかな歪みもないように人の手で時間をかけて磨き上げています。

座面にセットされるクッションは、MAGNOLIAの持つ軽やかなイメージを崩さないようトップがフラットで薄く見えるデザインです。三次曲面のシェルにフィットするようウレタンを積層してできており、深みがあり底付き感の無いかけ心地に仕上がっています。また、クッションは座面に空いた穴に紐を通し、裏からボタンで留めることで容易に着脱できるようになっています。フレームはホワイトアッシュの無垢材でできており、フレームと座面の接合部は三次曲面のシェルの裏面にぴったりと合うように面取加工を行っています。フレームは透明なアクリルの座面を通して見えるため、どの角度から見ても美しく見えるように仕上げてあります。脚部は上から下へ厚みが薄くなる不均等厚成型合板で作られており、構造自体も美しい椅子になっています

アクリル樹脂と木部の組み合わせが新鮮な印象を与えるMAGNOLIA、アクリルの樹脂の成型技術と木部の精緻な加工技術が組み合わされて出来上がりました。透明なシェルは空間を広く見せ、洗練された存在感のあるデザインです。写真では表現しきれない魅力をぜひショールームでご覧下さい。
(エーディコア・ディバイズ 開発部/富所 駿)

■MAGNOLIA DINING CHAIR 製品ページ ▶ 左:アクリル樹脂のシェル。しなやかなカーブは身体にフィットし、わずかなしなりが上質な座り心地を生み出します。右上:シェルは厚み12mmの一枚のアクリル板を成型しています。右下:不均等厚成型合板の技術を用いた脚部。 左上:フレームは透明なアクリルの座面を通して見えるため、どの角度から見ても美しく見えるように仕上げてあります。左下:ウレタンを6層に重ねた座クッション。深みのあるしっかりとした掛け心地です。右上:座面のカーブにフィットした座クッション。トップはフラットで軽やかなデザインです。右下:クッションに取り付けた紐を座面に通し、ボタン状の留め具で固定します。

マルーン5凱旋

2019.02.26

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.109
巷ではハリウッドで開催していた映画の祭典アカデミー賞が話題になっていた某日、東京ドームではロサンゼルス出身のバンド「マルーン5」の4年ぶりの来日コンサートが行われていました。マルーン5は全世界でトータルセールスが1億枚を超えている世界で最も売れているバンドの一つです。グラミー賞を3度受賞しており、先日はスーパーボールのハーフタイムショーへの出演が話題となりました。マルーン5は幅広い音楽性が魅力のバンドなのですが、それを支えているのがバンドの中枢であるボーカルのアダム・レヴィーンとギターのジェームス・ヴァレンタインです・・・と、音楽専門サイトみたいなブログになってしまいましたが、以前マルーン5のギタリスト・ジェームス・ヴァレンタインさんのご自宅にお伺いしたことがあるのです。

エーディコア・ディバイズでは、ロサンゼルスでカタログ撮影を行っていますが、撮影場所を決めるためにロケハンを組んでいくつも物件を視察します。実際の物件が前情報とは全く違う場合もあるので、インテリアや光の具合、搬入経路に至るまで現場に足を運んで確認するのです。いろんな諸条件も大切ですがオーナーの人柄も重要だったりします。そんなロケハン視察の2013年に、マルーン5のギタリスト、ジェームスヴァレンタインさんのご自宅を訪問する機会がありました。

どんな方がオーナーなのか全く分からずにお伺いしたのですが、ロングヘアにTシャツ姿で快く迎えていただいたオーナーがジェームスさんでした。「マルーン5でギターを弾いてる」と言うので、その時は「腕の良いバックバンドのギタリスト?」と勘違いしていました。ジェームスさんはセレブにありがちな気難しさが微塵もなく、散らかってるけど自由に見て、と、寝室まで見せていただきました。所々に置かれているギターのケースにはモデル名と年式が書かれているのですが、どれも貴重なヴィンテージ!!しげしげと見ていると「見るかい?」と、ケースを開けて見せてくれるではありませんか。しかもそんな貴重なギターをアンプに繋いで「弾いてみなよ!」と弾かせてもらえたんです。

ロサンゼルスではたくさんの物件を視察しましたが、思い出深いエピソードの一つです。本当にフレンドリーで素敵な方でした。最近のライブでは自身のシグネチャーモデルのギター(アニーボール ミュージックマン製)を弾くことが多く、今回の来日公演では僕がロスの自宅で弾かせてもらったギターは登場しなかったようですが、5万人のオーディエンスを前に、アルバムの音源では想像できないくらいジェームスさんのギタープレイが冴え渡り最高のライブだったようです。きっとヴィンテージのギター達は、ロスアンゼルスの邸宅でジェームスさんの帰りをじっと待っていることでしょう。ジェームス!!これからの活躍も期待しています。 (開発 武田伸郎) 5万人のオーディエンスが熱狂した東京ドーム。日本を皮切りにアジアツアーを敢行中。 ご自宅のリビングにてラフな出で立ちのジェイムス・ヴァレンタインさん。貴重なヴィンテージギターのプラグをアンプにプラグイン!!

PRODUCT : MD-901 DINING CHAIR

2019.02.22

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.115
今月は2019年モデル、A-modeシリーズに新たに加わったダイニングチェアMD-901をご紹介します。MD-901はファブリックによりさまざまなデザインに姿を変え、男女を選ばないユニセックスファッションのように、さまざまな空間でお使いいただけるダイニングチェアです。楕円をデザインのモチーフとして各所に使用し、くせのない上質で端正なフォルムを生み出しています。

ミドルバックの背は、複数個の楕円を組み合わせた曲面に成型した合板のシェルに、7層にもウレタンを重ねています。背クッションに厚みを持たせながら、自然なカーブを作り出すことで包み込むような感覚にしました。更に背に当たる部分に絞りを入れることで、腰掛けた際に腰を支えしっかりとしたホールド感を生み出し、デザイン上のアクセントにもなっています。座フレームの曲線も楕円を組み合わされて作られています。上質な座り心地を持たせるため、ファニチャーメッシュを下地に5層の厚みと硬さの異なるウレタンを重ね、一番上層のウレタンはもっちりとした柔らかさが特徴のスーパーソフトウレタンを使用しています。ホワイトアッシュ材を削り出した脚部は断面が楕円形状で、これもMD-901のデザインモチーフを踏襲したものです。断面を楕円にすることで強度を保ちつつ細く軽やかな脚になり、陰影がなめらかでナチュラルな印象を与えています。

スタイルを定めない現在のインテリアシーンに自然に溶け込むMD-901。ファブリックにより姿を変えるナチュラルなデザインが静かな存在感を放ちます。オプションハンドルはゴールド色の真鍮のポリッシュ仕上げと、シルバー色のクロームメッキからお選びいただけます。ぜひショールームでお試しください。

(エーディコア・ディバイズ 開発部/富所 駿)

■MD-901 DINING CHAIR 製品ページ ▶ 左上:厚みのあるウレタンに段差をつけることで腰を支える背クッション。左下:段差部分は張地を合板に打ち込んで作られます。右上:成背のウレタンを反転した状態。理想のラインとかけ心地を生み出すため、形状の異なる7層のウレタンを重ねています。右下:背面と背裏で異なったファブリックを使用することもできます。オプションハンドルはゴールドとシルバーからお選びいただけます。 左:背のシェル・座面も正楕円を組み合わせた曲線の構成です。左下:座面は硬さと厚みの異なるウレタンを5層に重ね、膨らみのあるしっかりとした掛け心地を生み出します。右上:脚部の根元と先端。断面形状は楕円です。右下:フレームと脚部の接合部分。シャープなデザインと強度を両立するため高い精度で加工を行なっています。

ショールームの製品をぜひご覧ください

2019.01.29

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.108
エーディコア・ディバイズの製品は、ブランド発足当時から「受注生産システム」で皆様に家具をお届けしてきました。大量生産、大量販売でコストを下げる当時の家具業界から逆行するコンセプトでしたが、「無駄なものは作らず資源を大切にする」という思いがありました。今から30年以上前のことですが、現在では私たちが掲げていたコンセプトが当たり前になりつつあります。手軽にすぐ手に入る時代から、時間が掛かっても良いものを持つ事が価値あることだと感じる時代になってきたのかもしれません。

当社の製品を見ていただくのは、各ショールームの展示商品が基本となります。ショールームの展示品は、最新の新製品から昨今の売れ筋商品、AD CORE、NEO CLASSICO、A-mode の3ブランドからアイテムを絞って展示しています。常にご注文をいただいている人気の商品から、ヴィンテージと呼んでも良いような時代を感じさせる製品まで幅広いアイテムを揃えていますが、限られたスペースのため全アイテムを展示することができません。展示する製品によってお客様がインテリアのイメージを広げていただけるようなセレクトをしています。椅子やソファは張り地によって表情が大きく変わるのですが、展示する製品にはインパクトのあるファブリックよりもイメージの妨げにならないニュートラルなファブリックを選ぶよう意識しています。

ショールームの展示品は、お客様に仕上がりのクオリティーを確かめていただく機会でもあります。新しい展示品が入荷する際には仔細に製品をチェックし、仕上りを確認します。お客様は製品が届いたその時が一期一会の時。その時目にした製品がクオリティーそのものになります。そのことを分かっていただくためにも、クオリティーが基準に満たない場合はあえて工場に戻すこともあります。ソファなどの布地の整え方一つで仕上がり感が大きく左右されることもあるのですが、作り手側からすると「ちょっと手直しすれば、、」と思えるようなところも、お客様の目線になってチェックを行うようにしています。

普段通り、いつも通り作っているつもりでも、品質をキープし続けることは簡単なことではありません。先月もお伝えした生産工場での品質管理の努力はもちろんですが、今年も日々皆様にお届けする製品のクオリティー向上に努めていきたいと思います。各ショールームの展示品をぜひご覧ください。(開発 武田伸郎)


豊かな自然光が降り注ぐショールーム。くつろいだ空間で製品をゆっくりとご覧ください。

DESIGNER

SALES

SHOWROOM

PRESS

OTHERS

PRIVACY POLICY

PC版を見る
スマホ版を見る