COLUMN

2013.6.26 DESIGN

ロサンゼルス視察とミュージシャン接近遭遇

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.12
先週、撮影のロケーション視察にロサンゼルスに行って来ました。日差しは強烈ですが、空気が乾燥しているので風が心地良くとてもさわやか。視察は2日間、西海岸のエリアをめい一杯回って来ました。

初日の視察、2件目に訪問した物件での事。ビバリーヒルズからほど近いエッジモンドのミッドセンチュリー建築。ちょっとケーススタディハウスのコーニック邸に似た佇まい。ガラス張りの住宅からオーナーらしき男性が出迎えてくれました。ブロンドの長髪にTシャツ&ショートパンツの出で立ちで、いかにもLAっぽいスタイル。とっても気さくな感じでお招きいただきました。

メインのリビングにはスタンウェイのピアノにドラムセット。ギタースタンドに掛けたギターやハードケースがところ狭しと置いてあり、タダものではない事が分かります。オーナー曰く、自分はミュージシャンで武道館でも演奏した事があり、「マルーン5」のメンバーだというのです。マルーン5?!といえば、世界的なロックバンド。(その時は詳しくは知らなかったのですが「マルーン5」はLAの5人組みロックバンド。デビューアルバムを1.000万枚売り上げグラミーも獲得。最新アルバムもビルボード、全英チャート共初登場2位のヒットを記録している人気バンドです)

僕がギター好きと分かると、ケースの中のギターを見せてくれたり、年式を説明してくれたり、なんと目の前で演奏もしてくれました。ギターはワインのように年式によってすごく価値が上がるのですが、劣化やキズ、補修されたものが多く、コンディションの良いモノはとても貴重で恐ろしく高い金額で取引されます。ちなみに部屋のスタンドに掛けてある赤いES-355。オーナー曰く「これは1961年製」と言うのですが新品同様。61年製のES-355といえば最も価値が高い年式のモデル。もちろん目にするのは初めて。恐る恐る触ってみると「弾いてみな!」と、アンプにつないだそのギターを弾かせてくれました。その後もベッドルームのケースに収められた53年製のテレキャスターや、59年のES-355!!も見せてくれました。ミュージシャンは気難しく神経質で、ましてやギタリストは自分の楽器を他人に触られたくないもの。それも、価値あるヴィンテージ品ならなおさらです。それを見ず知らずの日本人に、見せるばかりか弾かせてくれるなんて!!いやはや感動しました。

オーナー曰く「君たちの撮影予定の9月なら、ライブツアーで楽器を持ち出しているから撮影は問題無いよ」と言ってくれたのですが、僕のカメラには建物やインテリアの画像がほとんど無く、ギターの画像ばかり・・・。恐らく撮影にお借りする事はないと思いますが、良い記念に(?)なりました。ありがとう、James!
(エーディコア・ディバイズ 企画開発/武田伸郎)

1961年製 ギブソンES-355