COLUMN

2022.1.31 DESIGN

カーボンニュートラル対応の梱包仕様

AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.117

今年こそは新型コロナウィルスの感染が収束し、普通の生活に戻れるのでは、と期待をしていましたが、まだしばらくは感染対策の生活を強いられそうです。そんな世界中の状況の中、昨年から注目されているSDGs・カーボンニュートラルの取り組みですが、今年はさらに広がりを見せています。エーディコア・ディバイズでも今年から開始したSDGs・カーボンニュートラルに対応した梱包仕様の取り組みですが、どのような資材を使っているのかご紹介したいと思います。

当社の取り組みとして、カタログなどの印刷物を削減する事と製品の梱包資材の見直しを行いました。温室効果ガスの排出量を削減するために、化石燃料を原料とする資材の廃止と出来るだけ簡素に、梱包資材のゴミを出さない仕様を検討しました。不織布のように、一見自然素材に見えるモノでも石油由来の製品もあり資材選択も難航しました。同時に、配送の際に傷などつかないように石油素材が原料の安価で丈夫な資材と同等のスペックを確保しなくてはなりません。その中で、今使っている資材に変わる、SDGs・カーボンニュートラル対応の梱包仕様に変更しました。

テーブル・ソファの保護材
従来:発泡スチロール(石油原料の発泡プラスチック)
現在:積層ダンボール(再生紙の再生可能クッション材)

椅子・ソファの梱包袋
従来:ポリエチレン袋(石油原料の塩化ビニル樹脂)
現在:ポリ乳酸不織布(植物由来不織布で自然に還る生分解性素材)

テーブル天板養生シート
従来:エアキャップ(石油原料のポリエチレンシート素材)
現在:リサイクルエアキャップ(再製原料を使用しCO2を削減した素材)

テーブル天板保護シート
従来:ミラーマット(石油原料の発泡ポリエチレンシート)
現在:バイオフォーム(植物由来のバイオマスポリエチレン使用)

梱包バンド
従来:PPバンド(石油原料のポリプロピレン素材)
現在:環境配慮PPバンド(再生原料を使用したエコリターン素材)

不法投棄のマスクの処理で問題になっている化学繊維の不織布ですが、当社では植物のデンプンを原料とした不織布を使用しています。他にもサトウキビ原料の「バイオマスミラーマット」、再生原料を使用し環境配慮タイプのエアキャップ(有色)や梱包用バンド(黒)を使用しています。本格的な取り組みは始まったばかりですが、これからさらに環境に配慮した資材が開発されていくと思います。エーディコアの製品は、これまでと変わらず長くお使いいただける家具をお届けしますが、梱包資材については新たな資材を積極的に取り入れて、カーボンニュートラル、SDGsの対応を進めていきたいと思います。(開発 武田伸郎)

左:これまでのテーブル天板梱包仕様。外周とコーナーに発泡スチロールを当て、エアキャップで包んであります。右:天板外周に使用していた発泡スチロールを廃止し積層ダンボールを使用。再生原料を使用しCO2を削減したリサイクルエアキャップで天板を包んでいます。
従来 左上:石油を原料としたポリエチレンの袋で製品を包んでいました 左下:本体を支えるスペーサーの発泡スチロール        現在 右上:植物由来の自然に還る生分解性素材の不織布で製品を包みます。右下:ソファ本体を支えるスペーサーは、強度と耐久性に優れた再生紙の再生可能な積層ダンボールに