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2024.7.31 DESIGNER
ロサンゼルスで不動産エージェントになる
AD CORE DEVISE DESIGNER COLUMN Vol.158
パリオリンピックが日本勢のメダルラッシュで盛り上がっていて寝不足の毎日です。5月に取材で訪れたロサンゼルスで次回のオリンピックが開催されますが、1932年のマラソンで作られたコースがオリンピックブルーバードとして名を残しています。この道はハリウッドからサンタモニカへ行く時や日本人街のソーテルに行く時に良く使う道で、ロス市内では珍しく真っ直ぐでなく、緩やかな坂やカーブなどある道です。ロサンゼルスの真夏にオリンピックと思われるかもしれませんが、最高気温は30度を超える日でも朝は20度を下回る日も多い爽やかな天候の場所です。酷暑の日本にいるとロサンゼルスの爽やかな天気が恋しくなります。
今回のロサンゼルスに行った目的はYASUKOさんの友人ブレアさんの不動産会社が仲介するハイエンド住宅のオープンハウスを見るためです。その他、話題のホテルやスーパーなど取材してきました。いつもは住宅オーナーにコンタクトして訪問するのですが、今回の取材方法はいつもと違います。ロサンゼルスではオープンハウスの開催日は、火曜が不動産エージェント向けの開催日で、日曜が一般向けへの開催日になっていて、オープンの時間は11時から2時の3時間の短い時間です。オープンハウスの情報はネットにUPされている訳でなく、複数の不動産会社から出た情報をそのエージェントが持っているだけなので、どこにも出ていません。一般向けのオープンハウスはその不動産会社のネットで開示されていますが、他の情報は他の不動産会社のネットから見るか、家の表に出ている看板から見るしかありません。なので一般向けは日曜の事もあり近所の方の来場が多いようです。ネット社会のアメリカでもオープンハウスの情報は少ないようです。
火曜の不動産エージェント向け日は、一社だとなかなか販売しにくい高額物件を同業者にも開示し、その不動産会社の顧客を日曜に誘致する事が目的で、日曜の一般向けでもセキュリティが守られる選ばれた方でないと困ります。以前見に行った30億円から55億円の住宅で一般向けの日曜日に来られている方は、きちんとした方が多く、ラフな服装の方はいませんでした。住宅のオープンルームへ行く際には着飾って行くのが行くのがTPOなんでしょうか、、。私自身はYASUKOさんの友人の住宅を見せていただく時にも失礼のないように、プレスの効いたシャツとパンツは着て行きます。今回はエージェント用のオープンハウスという事もあり、少し緊張しての訪問でした。みなりもそうですが、今回はいつも同行してただけるYASUKOさんが自宅販売のために忙しく、ブレアさんから渡された物件一覧の紙を持って1人でレンタカーで回る事になったからです。
今回はハイエンド住宅が並ぶベルエアとビバリーヒルズの4軒を回りましたが、1軒が新築、3軒は住み替えのためのオープンルームで、素晴らしいデコレーションと、オーナーの生活をそのまま見る事が出来ました。オープンハウスと効いて1人で大丈夫かと不安でしたが、ブレアさんの会社名を言って中に入ると、係の人がついて来る事は無く自由に見る事が出来ました。プライベートな部屋や要所には人がいますが、写真撮るのに邪魔にならないように気をつけてくれます。どの家も素晴らしい家でしたが、新築のデコレーションされた家はどこかよそよそしい印象で、住まいとして使われている家の方は人の気配と安らぎを感じます。オーナーが揃えた調度品やアートが人の気配を感じさせ、より価値があるように感じました。これが価値を上げる住まいなのかと感心しました。ミラノで見る展示会よりロスで見る住宅のインテリアに魅力を感じる事の理由がこれなんです。
ロサンゼルスで不動産エージェントになると表題に書きましたが、エージェントなったつもりでいつも以上に住宅の取材をする事が出来ました。3時間という短い時間で回るので忙しかったのですが、どの家でも前の家で一緒だった他の不動産会社の人と会うと、さっきも一緒だったねと挨拶を交わしてくれます。一軒の家では夜にシャンパンパーティをするからぜひ来てねと言われました。夜景も見てもらいたいからの理由でしたが、家を売るためにパーティーをするのもハイエンド住宅の売り方なんだと驚きました。8月21日22日のセミナーでは今回取材の住宅からホテルのようなモダン系の2軒と話題のホテル2箇所をご案内いたします。お楽しみに!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)