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2025.2.27 DESIGNER
アメリカ不動産販売の常識
AD CORE DEVISE DESIGNER COLUMN Vol.165
先日開催した5年ぶりのリアルセミナー「アメリカ西海岸セミナー」は各ショールームへ沢山のお客様にお越しいただきました。来られたお客様からは大画面でのセミナーはリアル感が感じられて良かったとの声をいただきました。やはり、PC画面やタブレットの画面より空気感も感じていただけたのかなとも思いました。なによりリアルセミナーではお客様の反応を感じられ、やりがいにつながりました。また、参加いただいたお客様にはセミナー後のアンケートに記入いただきありがとうございました。今回のセミナーでは、昨年取材した中から、プロ向けのインテリアショールーム、修復が終わったケーススタディハウス#21、ビバリーヒルズとベルエアのオープンルームをご覧いただきましたが、オープンルームで配布される資料が日本と違う事に興味を持たれた方が多くいらっしゃいました。
アメリカ西海岸セミナーでは、お客様から「説明画像に平面図を入れて欲しい」との声が多いのですが、アメリカの住宅販売のオープンルームで配布される資料では、日本でのオープンルームの広告や資料には必ずある平面図がありません。それは新築でも同じで、物件紹介のホームページ内も表示が無く、数十億円以上の住宅のオープンルームでも写真は沢山あるのですが平面図が見当たりません。これは、私自身も不思議に感じていた事で、カタログ撮影に必要となる撮影カット割用の平面図が必要なのですが、間取り図もあった事がありません。不動産会社の社長に聞くと平面図が必要とされないからという事でした。不動産購入で重要なのは・価格・床面積・場所・治安・良い学校区、あとは写真や現地で物件を見れば分かるからとの事でした。ほぼ全ての家では家具が置かれインテリアのイメージができます。家具無し物件でもオープンルームには家具を置いて見せるのが通常で、セントラルエアコンで洗濯機なども全て付いていて、生活するために新たに購入する物が少なく、アパートのように小さな部屋でどうやって家具をレイアウトするか考えるなど、よほどのことがない限り見取り図は必要とされないという事でした。
不動産のオープンルームで配布される資料にあるのは、ベットルーム数、バスルーム(トイレを含む)数、敷地面積、床面積、建築年で、リビングルームやダイニングルームの数は表記されません。ある程度の家になるとフォーマルとファミリーに分けて部屋も複数あり、シアタールームやワインセラーもありますが、、。その他にはガレージ内の駐車台数(屋外は含まれない)、CSOと明記された不動産仲介手数料%(2~3%)、その他に表記されるのは家のインテリアなどの特徴を説明した文章です。ホームページを見ると金額的には日本にあまり表記されない1平方フィート面積あたりの価格、課税評価額、年間税額などが表記されます。それに購入後のローン支払いする場合の支払いや住宅保険の金額が表示されます。住宅保険の表示はエリアや道路によって金額がかなり違うからで、先日の火災に遭ったエリアや、山の上などの消火活動に時間がかかるエリアでは高額になります。また、建物の建築年は日本のように価格に影響は無く、今の現状が重要との事でした。
今回のセミナーで紹介した住宅のベルエアの住宅では、建築:2022年、ベッド:7、バスルーム:10、床面積:9,040スクエアフィート(840平方メートル)、土地面積:0.68エーカー(832坪)、駐車場:7台(屋内2台・屋外5台)、販売価格:24,995,000ドル(37億5千万円)支払い関係では、30年ローン(固定6.52%)月額支払い:126,651ドル(1,900万円)、固定資産税/月額:24,578ドル(368万円)、月額住宅保険:8,332ドル(125万円)月々支払い合計:159,561ドル(2,393万円)と明記されていました。キャッシュで購入したとしても、固定資産税(年4,416万円)と住宅保険(年1500万円)を合わせて年間394,920ドル(6,000万円近く)が必要となります。これに月額数万ドルの電気代や水道代など、固定費だけでも気が遠くなります。固定資産税と住宅保険の高額なのには驚きますが、固定資産税は購入金額に対してなので、減ることも無く永遠とかかります。やはりビバリーヒルズやベルエアに住まうのはアメリカでも裕福な方々なんです。
不動産購入で組まれるローンはアメリカでは固定金利が90%以上で、変動金利でのローンが90%以上となっている日本の逆です。現在アメリカの住宅ローンは固定金利が6.5%と落ち着いてきましたが、一時期8.5%以上となっていて、数年前には10%以上にもなったこともあり、固定金利を選ばれるという事でした。ロサンゼルスは一時、住宅高騰と景気後退から不動産販売にかげりが下がっていましたが、先日のロサンゼルス山火事で裕福な方々が家を失い住宅価格が上昇しているそうです。アメリカの西海岸は裕福な方が多いという事なんでしょうね。これから日本の景気がどうなっていくのでしょうか。日本も頑張らないと!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

