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2019.5.26 DESIGN
ショールームの空調機器を交換しました。
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.85
5月としては記録的な暑さを観測したこの週末、広尾本社の2階の空調機器の交換工事を行いました。土曜からはじまった30度超えの真夏のような天気は、日曜にはさらにヒートアップ。早朝からの工事だったのですが、みるみる気温が上昇し午前中で既に30度を超えてしまいました。「本格的な夏が来る前に空調機を変えよう」と5月末に工事を組んでいたのですが・・・昨今の気候は本当に読めません。夏の到来ギリギリの感じでした。
エーディコア・ディバイズ広尾本社のビルは1階から3階のフロア構成になっていて、空調機器は各階に設置してあります。何年も前になりますが、3階ショールームの空調機器が夏場にクラッシュしてしまいパニックになったことがあります。緊急体制で機材手配と工事日程を組んだのですが、しばらくの間は送風機で急場を凌ぎました。2階の空調機はすでに30年以上が経過し、いつ壊れてもおかしくない状態なので交換することが急務でした。夏場に壊れると大変ですが・・・冬場には雪が降るとファンの羽根に雪が積もり凍ってしまい暖房が止まってしまうのです。新しい空調機に交換することでそんな心配もなくなります。
交換工事は旧機器の搬出から始まりましたが、古い機器は室内機も室外機も躯体が大きく降ろすのにも一苦労。屋上の室外機は、側道を一時通行止めにして手配したクレーン車で慎重に釣り上げながら地上へ降ろしました。室内機は、通路が通れる幅がギリギリでしたが8人掛かりで階段から人力で降ろしました。代わりの新しい空調機はパワーは同じでもとってもコンパクト。室外機に至っては3分の1くらいの大きさでもちろん省エネモデル。良い事づくめの新しい空調機ですが、製品を確保するのが大変でした。異常気象の影響か消費税アップが控えているからなのか、製品在庫が非常に少なく、なんとか手を尽くしてようやくこの時期に間に合わせることができました。聞くところによると、家庭用の空調機器はさらに確保が難しとの事なので、買い替えを考えている方は早めの手配が良さそうです。
解体から搬出、新しい機器の搬入と設置、まさに汗だくになりながら夕方までにはセット完了。リモコンをチェックしていざ稼働テスト!音も静かで、効きもスピーディー。やっぱり機械物や電化製品は新しいものに限ります。長年頑張り続けててくれたヴィンテージ?の空調機。冬場の苦労や、電気代も高く音がうるさい等々、いろいろ問題はありましたが、何はともあれ長い間働いていただいてご苦労様でした。今年の夏は、空調機器のクラッシュ!を心配することなく、快適に過ごせそうです。(開発 武田伸郎)


2019.4.24 DESIGN
ご近所納入事例(平成最後の巻)
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.84
桜の時期も過ぎて、いよいよ超大型連休です。平成が終わり来年はオリンピック開催。様々なところで開発が急ピッチで進められて時代が変わっていくような気がします。そんな慌ただしい東京ですが、僕が住んでいる街はそれほど目覚ましい開発もなく、割と穏やかなところです。最寄りの駅へ続く商店街も、昔ながらのお店が並んでいるので、新しいお店がオープンしたりすると割と目立ちます。先日、会社の帰りに新しくオープンした一件のお店が目にとまりました。ガラス張りの入り口には新規オープンのお花が飾ってあります。お店はすでにクローズしていたのですが中をちょっと覗いてみると、白を基調とした明るい店内に、ガラスのパーテーションで仕切られたテーブルスペースと、グリーンのファブリックを用いたチェアがセットされた店内。家具を見ると、エーディコア・ディバイズのA-mode(エーモード)シリーズの家具がセットされていました。
張りぐるみの背座にスチール脚を組み合わせたMD-101、エントランスの待合に納められたサイドチェアは無地のグリーンのファブリック。ガラスのパーテーションで仕切られたお打ち合わせスペースには、白をベースにグリーンの花柄がプリントされたアームチェアが4脚、天板が無垢材のMD-607にセットされていました。アームチェアの背にはオプションハンドルも付いていました。ここのお店は新しくオープンした不動産さんでした。(後で確認したところ、応接室には直線的な木製フレームが特徴のMD-103が納められていました)
ふとしたところで、エーディコア製品を目にするとうれしくなります。いろんな場所で使っていただいていることは理解しているのですが、身近なところで思いがけない出合いがあったりすると新鮮です。以前ご紹介しましたが、自宅のそばにあるカフェにもエーディコアのAD-991が使われています。納めてから随分経過していますがまだまだ元気に頑張っています。時々様子をみにカフェを訪れるのですが、ホッとすると同時に「周りに気づかれないように」椅子に問題がないかどうかついつい調べたりしてしまいます。今回オープンしたお店は、不動産屋さんなのでそういう訳にはいきませんがが、前を通るたびについ覗いてしまいます。
自宅で使う家具とはちょっと趣が違いますが、ご近所のお店に製品が使われているとついつい通ってしまいます。長く使っていただいていればなおさらですね。実はもう一件、ご近所に老舗中華店にエーディコアの代表作である背座も脚部も黒ずくめの、年季の入ったAD-861 CERVOが使われてました。しかし残念ながら一昨年移転とともに椅子が変わってしまいました。この界隈では(美味しいかどうかは別にして・・・)「中華といえばここ!」と言われていたお店なのでちょっと寂しい気持ちがしました。でも、またエーディコアの製品を使った新しいお店がオープンして、老舗店と呼ばれるくらい長い間使い継がれて・・・そんな出合いがあることを楽しみにしたいと思います。(開発 武田伸郎)

2019.3.26 DESIGN
天然皮革の魅力と見極め
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.83
まだ、寒暖差が激しい日が続いてますが本格的な花粉の時期も到来し春本番の様相です。先日、暖かくはなりつつありますが、まだ春浅い東北の工場へ製品の確認と打ち合わせに行ってきました。昨年発表した新製品の製品確認と、製品の品質管理を行う目的での訪問です。桜の時期はまだ先でしたが、穏やかな日差しには春の気配が感じられました。
今回訪問した工場では、天然素材である「革」の確認に時間を取りました。エーディコア・ディバイズで用いている天然皮革は、牛の革を使用しています。牛革は雄か雌か、年齢によって多様な種類に分類されます。表皮の表情や仕上げによって価格も大きく変わります。木材もそうですが、革も個体差があり部位によっても表情や質感が異なります。何より難しいのは、素材を見極め適材適所に革を用いることです。天然皮革はバッグや靴などに用いられることが多く、見た目の均一さを重視してカットします。しかし家具の場合は大きいサイズが必要なこともありますが、品質や強度に問題のない革本来の風合いである生前のキズやトラと呼ばれる天然のシワは製品に取り入れています。ビニールレザーのように全てが均一に見える人工素材とは違う、天然皮革の表情でもあります。革を無駄なく活かしつつ、仕上がりをイメージして適材適所に型をセットする職人さんの腕の見せ所です。
型取りをする際、さらに難しいのが革はテンションを掛けて引っ張ると、見えなかった血筋(血管の痕)や「トラ」と呼ばれる生前のシワや傷跡が浮かんでくることです。品質には影響ありませんが用いる場所によっては目立ってしまうことがあります。カットした後では調整ができないので、半裁の状態で革の状態をチェックします。どこを選んでどこを捨てるのか・・・・大切な素材を無駄なく使いたい気持ちと、均一な見た目に仕上げたい気持ちのせめぎ合いです。工場では、1脚1脚この作業を行います。天然素材ならではの仕事であり、素材を活かす製品作りの腕の見せ所です。
エーディコア・ディバイズでは、規格張り地には天然皮革しか採用したことがありません。もちろん人工レザーを張ることは出来るのですが、瀬戸のこだわりでもあります。扱いも難しく製作にも時間が掛かるのですが、使い込むほどに馴染んで風合いが増すのが天然皮革の魅力です。長くお使いいただける家具をお届けすると同時に、資源を無駄にしないエーディコアのモノ作りのコンセプトでもあります。(開発 武田伸郎)

2019.2.26 DESIGN
マルーン5凱旋
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.82
巷ではハリウッドで開催していた映画の祭典アカデミー賞が話題になっていた某日、東京ドームではロサンゼルス出身のバンド「マルーン5」の4年ぶりの来日コンサートが行われていました。マルーン5は全世界でトータルセールスが1億枚を超えている世界で最も売れているバンドの一つです。グラミー賞を3度受賞しており、先日はスーパーボールのハーフタイムショーへの出演が話題となりました。マルーン5は幅広い音楽性が魅力のバンドなのですが、それを支えているのがバンドの中枢であるボーカルのアダム・レヴィーンとギターのジェームス・ヴァレンタインです・・・と、音楽専門サイトみたいなブログになってしまいましたが、以前マルーン5のギタリスト・ジェームス・ヴァレンタインさんのご自宅にお伺いしたことがあるのです。
エーディコア・ディバイズでは、ロサンゼルスでカタログ撮影を行っていますが、撮影場所を決めるためにロケハンを組んでいくつも物件を視察します。実際の物件が前情報とは全く違う場合もあるので、インテリアや光の具合、搬入経路に至るまで現場に足を運んで確認するのです。いろんな諸条件も大切ですがオーナーの人柄も重要だったりします。そんなロケハン視察の2013年に、マルーン5のギタリスト、ジェームスヴァレンタインさんのご自宅を訪問する機会がありました。
どんな方がオーナーなのか全く分からずにお伺いしたのですが、ロングヘアにTシャツ姿で快く迎えていただいたオーナーがジェームスさんでした。「マルーン5でギターを弾いてる」と言うので、その時は「腕の良いバックバンドのギタリスト?」と勘違いしていました。ジェームスさんはセレブにありがちな気難しさが微塵もなく、散らかってるけど自由に見て、と、寝室まで見せていただきました。所々に置かれているギターのケースにはモデル名と年式が書かれているのですが、どれも貴重なヴィンテージ!!しげしげと見ていると「見るかい?」と、ケースを開けて見せてくれるではありませんか。しかもそんな貴重なギターをアンプに繋いで「弾いてみなよ!」と弾かせてもらえたんです。
ロサンゼルスではたくさんの物件を視察しましたが、思い出深いエピソードの一つです。本当にフレンドリーで素敵な方でした。最近のライブでは自身のシグネチャーモデルのギター(アニーボール ミュージックマン製)を弾くことが多く、今回の来日公演では僕がロスの自宅で弾かせてもらったギターは登場しなかったようですが、5万人のオーディエンスを前に、アルバムの音源では想像できないくらいジェームスさんのギタープレイが冴え渡り最高のライブだったようです。きっとヴィンテージのギター達は、ロスアンゼルスの邸宅でジェームスさんの帰りをじっと待っていることでしょう。ジェームス!!これからの活躍も期待しています。 (開発 武田伸郎)


2019.1.29 DESIGN
ショールームの製品をぜひご覧ください
AD CORE DEVISE DESIGN BLOG Vol.81
エーディコア・ディバイズの製品は、ブランド発足当時から「受注生産システム」で皆様に家具をお届けしてきました。大量生産、大量販売でコストを下げる当時の家具業界から逆行するコンセプトでしたが、「無駄なものは作らず資源を大切にする」という思いがありました。今から30年以上前のことですが、現在では私たちが掲げていたコンセプトが当たり前になりつつあります。手軽にすぐ手に入る時代から、時間が掛かっても良いものを持つ事が価値あることだと感じる時代になってきたのかもしれません。
当社の製品を見ていただくのは、各ショールームの展示商品が基本となります。ショールームの展示品は、最新の新製品から昨今の売れ筋商品、AD CORE、NEO CLASSICO、A-mode の3ブランドからアイテムを絞って展示しています。常にご注文をいただいている人気の商品から、ヴィンテージと呼んでも良いような時代を感じさせる製品まで幅広いアイテムを揃えていますが、限られたスペースのため全アイテムを展示することができません。展示する製品によってお客様がインテリアのイメージを広げていただけるようなセレクトをしています。椅子やソファは張り地によって表情が大きく変わるのですが、展示する製品にはインパクトのあるファブリックよりもイメージの妨げにならないニュートラルなファブリックを選ぶよう意識しています。
ショールームの展示品は、お客様に仕上がりのクオリティーを確かめていただく機会でもあります。新しい展示品が入荷する際には仔細に製品をチェックし、仕上りを確認します。お客様は製品が届いたその時が一期一会の時。その時目にした製品がクオリティーそのものになります。そのことを分かっていただくためにも、クオリティーが基準に満たない場合はあえて工場に戻すこともあります。ソファなどの布地の整え方一つで仕上がり感が大きく左右されることもあるのですが、作り手側からすると「ちょっと手直しすれば、、」と思えるようなところも、お客様の目線になってチェックを行うようにしています。
普段通り、いつも通り作っているつもりでも、品質をキープし続けることは簡単なことではありません。先月もお伝えした生産工場での品質管理の努力はもちろんですが、今年も日々皆様にお届けする製品のクオリティー向上に努めていきたいと思います。各ショールームの展示品をぜひご覧ください。(開発 武田伸郎)
