COLUMN

2020.8.27 PRODUCT

PRODUCT : LUSSO [ルッソ] チェア

AD CORE DEVISE PRODUCT BLOG vol.88
今回は2002年に発表したAD COREブランドのチェア、LUSSOをご紹介します。LUSSOはイタリア語で「上質」を意味します。名前に違わず落ち着いた気品にあふれたデザインで、構造から細部に至るまで家具の常識にとらわれずにこだわり抜いたロングセラーのチェアです。背座が張りぐるみのAタイプと、背が突き板で仕上げられたCタイプをご用意しています。さらにサイズバリエーションとして通常のダイニングチェアに加え、カウンターチェアをご用意し多様なダイニングシーンを演出します。

座面の下地にはしっかりとした反発力と、耐久性を持ったダイメトロールという布バネを使用しています。さらに多面体に形成されたウレタンフォームを重ねることで、フラットに見えるデザインでありながら底付き感の無い、身体の感覚に寄り添った上質な掛け心地を実現しています。背のクッションは成型合板をベースに使用し、その上に6層のウレタンフォームを重ねた構成です。ウレタンフォームの形状は一枚一枚異なり、さらにベースの合板の縁に3次曲面の精緻な加工を行った木材のパーツを取り付けることで、柔らかな背の当たりでありながら、シャープなフォルムを実現しました。背と座は完全にセパレートされた構造です。背の突き板の美しさが映えるデザインで、張り替えなどのメンテナンス性も確保されています。2020年には内部構造のアップデートを行い、座り心地を向上させました。

オプションにはLUSSOチェアオリジナルのアルミダイカスト製のハンドルをご用意しています。このハンドルは移動時に両手でしっかりと持つことができ、布張りタイプの背中の汚れ防止にも役立ちます。また、飲食店やオフィスでお使いの場合はジャケットハンガーとしてもお使いいただけます。

発売から18年経ったLUSSOチェアですが、アップデートを行いより快適にお使いいただけるようになりました。いつ見ても新鮮なデザインと上質な掛け心地のLUSSOチェアは現在でも多くのレストラン、ご家庭のダイニングなどにお使いいただいています。自宅ですごす時間が増えた今、新たなインテリアを加えてみてはいかがでしょうか。
(エーディコア・ディバイズ 開発部/富所 駿)

■AD-021,022,023 LUSSO CHAIR 製品ページ ▶

左:背から脚へつながるライン。背の突き板の美しさが映えるデザインです。右上:セパレートされた背とフレーム。背を完全に別パーツとすることで突板の表情をはっきりと感じることができます。右下:LUSSO専用のオリジナルハンドル。アルミダイキャスト製で両手でしっかりと持つことができ、ジャケットをかけるハンガーとしてもお使いいただけます。
左上:背の構成。縁には三次曲面に加工された木パーツを取り付けてあります。左下:複雑なウレタンの構成と、木パーツの縁取りによってシャープなラインの背になりました。右上:多面体に成型された座のウレタン。アップデートにより厚くなり、より深みのある掛け心地になりました。右下:アップデートにより座枠に追加されたバーのようなパーツは、座った際の太ももの裏に当たる感覚を柔らかくします。

2020.6.25 PRODUCT

特別編 デスクチェアのご紹介

AD CORE DEVISE PRODUCT BLOG vol.87

今回はエーディコア・ディバイズのデスクチェアをご紹介します。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、在宅勤務が始まりご自宅で使用するデスクチェアをお探しの方も多いのではないでしょうか。エーディコア・ディバイズでは通常のオフィスチェアとは異なる、上質なインテリアにマッチする人間工学に基づいたデスクチェアをご用意しています。
エグゼクティブなミーティングルーム、大学図書館からご自宅までさまざまなシチュエーションで使用されているデスクチェアを、使用する方の体格に合わせた使用感の参考になるよう、写真付きでご紹介します。NEO CLASSICO からはNC-015を、NEO CLASSICO Heritage からはよりリラックスしてお使いいただけるNC-043Cをご紹介します。

NC-015
メカニカルなデザインが多いオフィスチェアとは対象的に、上質な質感を持ったクラシカルなデザインのデスクチェアです。フォーマルな印象のハイバックと、空間を広く見せるローバックのバリエーションをご用意しています。
座角をあまり取らずPC作業などを行いやすいモジュールですが、座面にはダイメトロールという布バネを使用し快適な座り心地を実現しています。背の傾斜は大きめで、脚部に装備されたリクライニング機能と合わせて、オフィスチェアよりもリラックスした姿勢を取ることができる設計です。キャスター付アルミダイカスト製の脚部にはガスダンパーによる座面の高さ調整が可能で、キャスターはフローリングを傷つけにくいウレタンキャスターを使用しています。

NC-043C
現在ラウンジチェアとして当社で一番人気のウイングバックチェア、NC-043Wのキャスタータイプです。鳥の翼のようにカーブした背とアームは、周りの視線と音を遮り、静かで落ち着いたパーソナルな空間をつくりだします。ハイバックで包まれるような座り心地のNC-043Cは、大柄な男性でもゆったりと頭を持たれかけられるサイズ感です。
背中の2つのボタン絞りはデザインのアクセントだけではなく、背にわずかな角度の変化を作り出し、腰を支えるという機能も兼ね備えています。キャスター付きの脚はヴィンテージな印象を与える梨地のブラック塗装、75mmの昇降機能があり小柄な女性から大柄な男性までお使いいただけます。キャスターはNC-015と同じくウレタンキャスターを使用しています。

どちらのデスクチェアも昇降機能を備え、幅広い身長に対応しています。また、背がラウンドしているため、チェアを回転させたときにぶつかることがなく、限られたスペースでもお使いいただけます。今回はデスクチェアとして使用しやすいキャスターチェアに絞ってご紹介しましたが、木脚のものでもデスクチェアとしてお使いいただけます。新しいワークスタイルとしてご自宅でのお仕事が増えてきている今、ご自宅を彩るインテリアの一部としてデスクチェアを選んでみてはいかがでしょうか。(エーディコア・ディバイズ 開発部/富所 駿)

■NC-015 DESK CHAIR 製品ページ ▶
■NC-043C DESK CHAIR 製品ページ ▶

左:NC-015 座角があまりない座面はPCなどでの作業を意識したもの。やや後ろに倒れた背は脚部のリクライニング機能と合わせて寄りかかった時にリラックスした姿勢を取るためのものです。右:NC-043C、NC-015と比較するともともとゆったりとした姿勢になる設計です。背のボタン絞りによって背の角度に変化を作り出し腰を支えます。
NC-015 当社の東京広尾スタッフの小山内(155センチ)、下山(182センチ)の座り姿です。
NC-043C-A 人間工学に基づき設計された背の形状と昇降機能付きの脚部により、様々な体格の方にお使いいただけます。

2020.5.26 PRODUCT

特別編 : 抗菌塗装の製品シール、梱包仕様について

AD CORE DEVISE PRODUCT BLOG vol.86
今回は抗菌塗装の製品仕様、梱包仕様をご紹介します。インテリアの中で身体に密接に関係する家具を、より安心してお使いいただけるように、抗菌対応をした木製用塗装のトップコートやファブリックを用意しました。抗菌塗装については、より安全で安心な製品として実感していただくために、製品の抗菌塗装の証と製品保護のシートにもこだわりました。

抗菌塗装をお選びいただいた全ての製品には抗菌シールを貼付し抗菌仕様の証としています。抗菌シールは、椅子は座面下、ソファはフレーム部、テーブルは天板上面に貼られています。シールは防水性仕様になっており、貼り付けたまま使用することが可能です。医療機関や飲食店など特に衛生面に厳しい物件で、お客様が安心感を持ってお使いいただけます。シールが必要のない方は綺麗にはがせるように、粘着が残らない仕様です。
椅子、ソファ、テーブルの全ての抗菌塗装製品の保護シートには、抗菌不織布を使用しています。細菌に対する抗菌効果だけでなく、防臭効果や防ダニ効果のある高機能性の不織布を使用していますので、保管時や清掃時に保護シートとしてもお使いいただけます。

製品保護に使用する高機能性保護シート(ボナレックス)
ボナレックスは、抗菌剤 (銀イオン)、防ダニ剤 (セラミック)を生地に練り込んでいます。無機系の抗菌剤、防ダニ剤を使用しているため、揮発成分がなく密閉された空間でも安心です。
・抗菌剤、防ダニ剤を生地に練り込む製法なので、効果が長続きします
・SEK抗菌防臭加工製品統一試験法準拠 (JIS L 1902) の原料を使用した製品です
・ポリプロピレン製なので耐酸性、耐アルカリ性に優れています
・急性経口毒性試験、皮膚一次刺激性試験、変異原性試験、皮膚感作性試験などを行い安全性を確認しています

梱包用ダンボールの表記
抗菌塗装を行なった製品の梱包用ダンボールには抗菌仕様の表記がなされます。
お客様に安心して安全な製品をお届けできるように細心の注意がなされた製品作りの証をお届けいたします。

新型コロナウイルスの感染拡大も少しづつ収束を迎えて来たようですが、衛生面に関しての意識は今までよりも高まってくると思われます。これからもエーディコア・ディバイズでは安心で安全な製品づくりに努めてまいります。

(エーディコア・ディバイズ 開発部/富所 駿)

■ [AD+AC] 抗菌対応のマテリアルをご用意しました ■
■ 抗菌塗装無料キャンペーン中 ■

左上:抗菌仕様シール。 左下:チェア、ラウンジチェアは裏面に抗菌仕様シールを貼付します。右上:木フレームのソファはフレーム 。右下:テーブル、キャビネットは天板。
左上:抗菌不織布の表示 左下:抗菌塗装をお選びいただいた製品は、抗菌不織布で保護してお届けします。右上 右下:梱包用ダンボールにも抗菌仕様の表記を行います。

2020.4.22 PRODUCT

特別編 : 抗菌塗装仕様の社内実験

AD CORE DEVISE PRODUCT BLOG vol.85
エーディコア・ディバイズでは新型コロナウイルスの感染拡大をうけ、より製品を安心してお使いいただけるようオプションとして抗菌塗装をご用意しております。抗菌塗料の持つ抗菌性能についての公的な試験結果は確認していますが、目に見える効果があればよりお客様にご納得いただけ、当社としても自信を持ってお勧めできると考え社内で実験を行いました。

実験はJIS L1902:ハロー法の試験に基づいて行いました。
ハロー法の試験方法とは円形、または正方形にカットした抗菌加工繊維製品を試験菌を含む寒天平板培地の中央部に置き、37℃で24〜48時間培養します。培養後、試験片の周囲にできたハロー(発育阻止帯:細菌の発育がない透明な部分)の長さを測定します。培養後の試料の周囲にハローがあれば「抗菌性あり」と判定します。今回当社の実験では培養寒天は試験用の標準寒天を使用。試験用の細菌は黄色ブドウ球菌や大腸菌などが専門機関でなければ手に入らないため、腐葉土10gに精製水50mlを加え攪拌後沈殿させた上澄みの水を培養寒天に塗布しました。その中央部に通常の塗装と抗菌塗装の2種類を30mm角にカットし、それぞれ塗装面を培養寒天に触れるように置いて、培養器を使用し温度36度を24時間キープし細菌の増殖、ハローを確認しました。

結果は下の写真も併せてご覧ください。
通常塗装:全体に細菌のコロニーが見えて、塗装板に密着。
抗菌塗装:塗装板の周りにハロー現象が見られ、塗装板に細菌のコロニーが接近できず。

抗菌塗装は通常の塗装と同じ仕上がりで見分けはつきませんが、今回の実験を通し目に見える形で抗菌効果を確認することができました。通常の抗菌試験では電子顕微鏡を用いた結果を数字として専門機関からいただく形ですので、目視できる効果を確認いただき、当社の家具をより安心してお使いいただけたらと思います。まだまだ先行きが見えない中ではありますが、エーディコア・ディバイズではより安心で安全な製品づくりに努めてまいります。抗菌塗装だけではなく、抗菌対応ファブリックもご用意しておりますので是非ご検討ください。
(エーディコア・ディバイズ 開発部/富所 駿)

■ [AD+AC] 抗菌対応のマテリアルをご用意しました ■
■ 抗菌塗装無料キャンペーン中 ■

左上:腐葉土10gに精製水50mlを加え攪拌後沈殿させた上澄みの水を培養寒天に塗布します。左下:塗装面が寒天培地に触れるよう、裏返して置きます。右上、右下:培養器を36度にセットし、24時間キープします。
左上:抗菌塗装の結果。細菌が塗装チップ付近では増殖していません。左下:通常塗装の結果。満遍なく細菌が増殖しています。右上:抗菌塗装と通常塗装の比較。違いがはっきりとわかります。右下:実験途中、抗菌塗装のシャーレを裏面から。塗装面には細菌の発生が確認できません。

2020.3.27 PRODUCT

特別編:消毒用アルコール、次亜塩素酸水を用いた除菌について

AD CORE DEVISE PRODUCT BLOG vol.84
新型コロナウイルスの感染拡大をうけ、家具の除菌についてお問い合わせをいただくことが多くなってきました。基本的にエーディコア・ディバイズでは家具のお手入れは中性洗剤を薄めた水拭きを推奨していますが、消毒用アルコールや次亜塩素酸水を用いた除菌を行うと天然皮革や塗装にどのような影響を及ぼすのか実験を行いました。

実験に使用した薬剤はエタノール含有率が約80パーセントの市販の消毒用アルコールと、pH4~7、濃度200ppm以上の市販の除菌用次亜塩素酸水です。アルコールは濃度80%程度が一番殺菌力が高く、次亜塩素酸は通常の除菌には濃度200ppm程度が必要と言われています。実験の対象は当社の規格品の天然皮革全6品番、塗装は当社規格ポリウレタン塗装の塗装色N-12とD-3を用意しました。実験の方法は1日4回、2時間ごとに消毒用アルコールと次亜塩素酸水をそれぞれウエスに含ませ、3〜4回軽く拭く。これを土日を除く2週間、計10日間行いました。1日4回の除菌ですので、計40回の除菌を行いました。

結果は下の写真も併せてご覧ください。

・天然皮革 アルコール:色落ちがあり手触りも変化 次亜塩素酸水:変化なし
除菌用アルコールで拭いた天然皮革は全てで色落ちが見られました。特にネイビーの革は色落ちが目立ちます。早いものでは初日の3回目の除菌で色落ちが見られました。これは表面を着色している樹脂がアルコールにより溶けたためと考えられます。色落ちだけでなく手触りも変化しました。一方、次亜塩素酸水での消毒では色落ちや手触りの変化は見られませんでした。レザーの除菌を行う際は界面活性剤を使用した中性洗剤か、適切な濃度の次亜塩素酸水をお使いください。当社製品の天然皮革は自動車のシートやハンドルなどに使用されるグレードのものを使用しておりますが色落ちが生じました。車内の除菌を行う際にはアルコールを使用されないようご注意ください。

・ポリウレタン塗装 アルコール:変化なし 次亜塩素酸水:変化なし
アルコールで除菌したもの、次亜塩素酸水で除菌したもの、どちらも変化はありませんでした。しかし、アルコールを直接吹きかけそのまま放置した塗装は艶が変化し、水拭きを行なっても元には戻りませんでした。消毒を行う際には界面活性剤を使用した中性洗剤か、適切な濃度の次亜塩素酸水をお使いください。アルコールを使用いただいてもすぐに拭き取れば問題は起こらないかと思われますが、長期の使用では塗装の寿命を短くする可能性がありますのでご注意ください。

昨今の新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今回の実験はお客様がより当社の製品を安心してお使いいただけるよう行いました。まだまだ先行きが見えない中ではありますが、エーディコア・ディバイズでは抗菌対応のファブリックや抗菌塗装などをご用意して、より安心で安全な製品づくりに努めてまいります。抗菌対応のファブリックと抗菌塗装についても社内で実験を行っていますので追ってお知らせさせていただきます。
(エーディコア・ディバイズ 開発部/富所 駿)

左上:今回の実験で使用した消毒液。左が濃度200ppm以上の市販の除菌用次亜塩素酸水、右がエタノール含有率が約80パーセントの市販の消毒用アルコール。右上:天然皮革は左面を次亜塩素酸水、右面をアルコールで除菌しました。下:実験後のサンプル。
左上:実験終了後。次亜塩素酸水に使用したウエスには色移りがなく、消毒用アルコールを使用したウエスには色移りが見られました。左下:同じ品番の天然皮革でも色味の違いにより色移りの差が見られました。右上:塗装サンプルは実験前から変化は見られませんでした。右下:塗装面にアルコールを直接吹き付け、乾くまで放置したもの。艶に変化が見られます。