COLUMN

2013.10.31 DESIGNER

製造国もブランドの一つ

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.24
最近、アメリカブランドの製造業がアメリカ国内に回帰しているニュースを聞くようになりました。 
GMやアップル社、IBMからPC部門を買収した中国のレノボのノートブックなどを、アメリカ国内工場で製造を始めるとの事です。アメリカ国内消費者のナショナリズムや、海外での製造コストの高騰が原因だそうです。昔からアメリカのブランドは高収益を上げるために、安価で製造できる場所に工場を替え続けました。高校時代に買ったアメリカスニーカーブランドの製造はU.S.A。大学時代には韓国、インドネシア、中国、今はどこで作っているのでしょうか。そのスニーカーブランドに対する気持ちは工場がU.S.Aから変わってから、購入する気持ちが萎えてしまいました、、。洋服など昔から製造国を確認して購入するようにしているので、洋服でもすぐにタグを見てしまいます。やはりそのブランドのある国で作られたものがオリジナルのような気がして、、。

アメリカファッションブランドの製品はしばらく「MADE IN U.S.A」のタグを見る事は少なくなっていたのですが、最近、U.S.Aを見る事が多くなってきました。衣料品の世界でもMADE IN U.S.Aを全面に出してブランドイメージを高めようとしています。イタリアブランドの「MADE IN ITALY」とのようなブランドイメージではなく、希少価値のように、他には無い物という印象でしょうか。アメリカブランドのジーンズやスニーカーなど昔のヴィンテージ物は「MADE IN U.S.A」でそのタグが付いた物は価値ある金額で取引されています。ブランドは製造している場所も重要視されるようになってきています。製造する国が信用できる国であれば安心して使えるような気がするからでしょうか。日本のファッションブランドも「MADE IN JAPAN」のタグを付けた物が増えてきています。食品だけでなく、身につけたり、使う物もどこで作られているかを気にするのも大切なような気がします。

11月6日から始まるエーディコア・ディバイズの新作発表会。新カタログはアメリカ西海岸で撮影しましたが、カタログ印刷は国内です。展示される新作はもちろん、今までの製品は全て日本国内で製造されています。今回も楽しい展示会、パーティー、ノベルティを準備していますので、ぜひおいで下さい。お会いするのを楽しみにしています。
                                (クリエイティブ・ディレクター/瀬戸 昇)

昨年発表の501モデルのダイニングセットは、1957年のヴィンテージ住宅で撮影しました。
左:20年以上前にアメリカで購入したVANSのスニーカーは「MADE IN U.S.A」レア物です。右上のLevi's501はアメリカの工場が閉鎖されて現在エジプトで作られています。(昨年モデルはハイチで作られていました)右下のLeeは学生時代に履いていた物で「MADE IN U.S.A」です。ウエストが29インチでした、、。

2013.9.30 DESIGNER

アメリカ西海岸での撮影 その3『段取りが全て」

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.23
今回は撮影に望む準備の話をします。撮影は写真の出来が命ですが、ロケ撮影で良い撮影をする為には段取りが大切です。

特に海外での撮影では、撮り直し、代替え手配などできません。撮影する事が決まった家の図面を書いて、それにロケハンの写真や、撮影するレイアウトを決めて、撮影カット割を作ります。これにはカメラマンの立つ位置まで明記します。それを現地のカメラマンへ送り、撮影機材の手配をしてもらい、撮影に望みます。この撮影用の平面図を作るのが大変なんです。それは図面を記憶と現場写真だけで作図するからです。ロケハンの時間は30分以内、その記憶と置かれている物の大きさから判断して大まかな平面図を作図します。ほぼ合っている図面を作図できるのは特技かもしれません。アメリカの撮影スタッフからは、ファッション撮影でこんな詳細な図面で撮影に望むなんて、無い事だとよく言われます。

今回は撮影に決めていた家が、アメリカTVドラマの撮影に半年使用される事になり、先に契約していたのに、キャンセルされてしまい(TVや映画のムービーはギャラが破格なので)半年先まで使えなくなったと、撮影2週間前に連絡があり、契約違反で訴える暇もなく、代替えの家を探さないといけない状況になり、本当に困りました。それはその家に合わせて全てが作られていのと、撮影の段取りも終わっているからです。撮影コーディネートのYASUKOさんが、知合いのTV局のプロデューサーにお願いし、なんとか撮影をできる事が分かったのが撮影の一週間前、、。なんとかそのままの予定で撮影を終える事ができました。たぶん他の家では撮り残しが出たでしょうね。 (クリエイティブ・ディレクター/瀬戸 昇)

撮影用の現場レイアウトです。図面を書いて現場の写真をレイアウト。そのレイアウトを見ながら、撮影のレイアウトを決め、カメラ位置をて明記します。現場ではこれに基づいてテキパキ撮影を進めます。この図面を書くのが大変なんです。
マリブの海の見える家での撮影です。光が強すぎて、大きな窓の外には光を調整する為の幕が張られます。スタジオと違い光の調整が難しいんです。でもナチュラルな写真が撮れます。窓側で白い幕を持っているのはカメラマンのドミニクさんです。なんでもこなします。ZONA SOFAが置かれて撮影されています。

2013.9.15 DESIGNER

アメリカ西海岸での撮影 その2

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.22
アメリカ西海岸での撮影も今回で4回目。新しいカメラマンさんのセンスも良く、私達の現地での撮影慣れもあり、今回の写真が一番良い仕上がりになりそうです。

家での撮影は本当に大変です。それはお借りする家はオーナーが住んでいるからです。元々あった家具を撤去して、そこに当社の家具達をレイアウトして撮影し、またオーナーの家具を元通りに置いて、テーブルの上の小物を撮影前に撮っていた写真を見ながら寸分違わないように元通りにして、クリーニングして終わる事です。一日4回引っ越しをして、飾り付けもするようなもので、本当に大変です。その全てを私達自身と手配した手伝いのスタッフと行います。それも床や家具に傷を付けないように細心の注意が必要です。今回もグアテマラの人たちにお願いをして作業しました。開発の武田君が指示しながら作業を進めますが、英語もあまり話せない人たちなので、大変です。

撮影はドミニクさんというファッションで活躍されているカメラマンにお願いをしました。とても穏やかな方で7人のスタッフで進めていきます。今回は映画関係のライティング専門のスタッフもいて、立体感のある写真になっていきます。立体感のある写真は光で作るんだな〜と関心しました。  (続く、、)  (クリエイティブ・ディレクター/瀬戸 昇)

今回の撮影はファッション撮影で活躍しているドミニクさんです。今回初めてお願いしたのですが、総勢7名のスタッフでどんどん撮影を進めてくれます。
もともとあったオーナーのガラステーブルを武田君が中心になって運びます。なじんでいて、武田君がどこにいるのか分からないかも、、。武田君は靴下ですが、スタッフ全員靴カバーを付けて床に気を使います。

2013.9.13 DESIGNER

アメリカ西海岸での撮影 その1

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.21
9月2日からLAへ新しいカタログ撮影に行ってきました。前回は曇空に泣かされましたが、今回は到着した日はスモッグでしたが、その後はずっとピーカンの空ですっきりしたウエストコースとらしい写真が撮れました。

空気が乾いたLAですが、38度を越える日もあり、とても暑く作業も汗だくです。皆さん(社員も)LAの撮影はプロダクションまかせで、現場に行って指示だけすれば写真が撮れると思っているのではないでしょうか?私たちの撮影は、LAに到着してレンタカーを借りて、まずは運送会社の倉庫へコンテナ荷物の受取り、そして荷物の整理をして、撮影のトラックに積込み、ディスプレイ用の小物の買出しから、撮影現場での作業、終わったら運送会社の倉庫へ戻して、コンテナ積込みの為の荷物整理など、、。全て自分達でやらないといけません。

空港からのレンタカーはハーツで初めて借りたのですが、カウンターには長蛇の列。係のお兄さんに聞くと、こちらが早いよと連れていかれたのが、電話が付いたテレビモニター。ボタンを押すと黒人のお兄さん。英語もあまり話せないのに電話でとは、、。ボタンを押せたらいいのに全て話さないといけません。でも優しいお兄さんのおかげで、受付終了。話すのなら出て来てくれればいいのにと思ったのですが、たぶんずっと遠くにいるのでしょうね。言われた番号の駐車場に行くと、キーの付いた巨大なSUVが止まっていました。2トントラック以上ある車にアップグレードしてくれたのはいいのですが、5.6LのV8エンジンは燃費悪そう、、。でも快適な車でした。アメリカではこんな巨大な車が安心なんでしょうね。ちょっとくせになりそうです。(続く、、)  (クリエイティブ・ディレクター/瀬戸 昇)

巨大なSUVは日産のARMADAです。エンジンはV8の5600cc。日産でもアメリカ製です。最初はカッコ悪いと思いましたが、慣れてくるといいな〜。左は画面の受付の人と話しながらのレンタカーチェックインです。便利なんだか、、。
倉庫の写真です。撮影用に1軒目の製品を撮影順に整理した所です。この倍の量がコンテナに入ります。開発の武田君と汗だくで整理です。

2013.8.27 DESIGNER

2013 SUMMER アメリカ西海岸インテリアレポート アンケート結果発表

AD CORE DEVISE DESIGNER BLOG Vol.20
8月2日から始まったアメリカ西海岸インテリアレポート。8月の暑い中、沢山の方においでいただきありがとうございました。いつもは1月の寒い時期に開催しているセミナーで、猛暑の中参加いただけるのか心配していたのですが、300名の定員に沢山のお申し込みがあり、増回と増席をして窮屈な中、500名近くの方に参加いただきました。

そのセミナーの中でレポートした住宅は9軒で、その中で好きな住宅のベスト3のアンケートをお願いしました。新総合カタログの撮影を行うロケハンのレポートで、撮影に使用する家を決めてからのアンケートだったので、使用する住宅と結果が大きく違っていると、インテリアのプロの皆様と私自身の好みが違っている事になるので、少し心配でした。

結果は、1位 ビバリーヒルズの1957年のヴィンテージ住宅、2位 ベニスにある1985年のスタイリストの家、3位 マリブの海が見渡せる老夫婦の家。順位は僅差でした。1位は今LAで一番きているヴィンテージモダン、2位はシャープなクールモダン、3位は爽やかなナチュラルモダンと、いろいろなテイストの住宅になりました。前回は同じテイストの家が上位でしたが、今回は様々なテイストが選ばれました。参加された方は男性4割、女性6割の比率で、当社のセミナーの中では男性比率が高く、バランスが取れた結果ではなかったでしょか。個人的には2位のクールモダンは意外でしたが、シンプルなだけのクールモダンでなく、様々な小物が置かれながらも清潔感あるインテリアは、今のクールモダンに必要なインテリアと感じました。

実際に撮影に使用する住宅は、1位のヴィンテージ住宅と3位のナチュラルモダンの住宅です。アンケート結果に近い家を借りた事に、ホッとして撮影に望めます。新しいカタログではその住宅がどのように変身するのか楽しみにしていて下さい。10月末の新作展示会には新作と新カタログもお目見えする予定です!撮影の模様もレポートいたします。
                               (クリエイティブ・ディレクター/瀬戸 昇)

1位 ビバリーヒルズの1957年のヴィンテージ住宅。ハリウッド俳優のエージェントがお住まいの家で、1957年当初の家に完璧にリノベーションされ、完璧に再現されたテラゾーの床が印象的でした。今のLAではテラゾーの床材がきています。
2位 ベニスにある1985年家。ファッション誌でも活躍する有名スタイリストの家で、クールデザインのインテリアですが、沢山の小物がデコレーションされながらも、清潔感溢れるインテリアが印象的でした。
3位 マリブの海が見渡せる家。歳を重ねた夫婦がお住まいの家で、マリブの風が吹き抜けるプールに面したリビングと、エントランスまでのアプローチの樹木が印象的なナチュラル住宅でした。優しいご夫婦の思いが感じる家です。