COLUMN

2022.3.22 SHOWROOM

アースカラーのインテリア

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.362(東京・広尾ショールーム)
ご来場いただいたお客様からインテリアについてご相談を受けていると、色使いに迷われている方がたくさんいらっしゃるように感じます。特にソファや椅子の張地はバリエーションが多く、ベーシックなカラーにするかアクセントとなるカラーにするか悩ましいところです。最近は、おうち時間が長くなり、洗練された空間よりもホッとできる居心地の良さを求める方が増えています。今回は、注目を集めているアースカラーをインテリアに取り入れた場合の効果をご紹介します。

先日、日本橋髙島屋S.C.で開催されていたメゾン・エ・オブジェ・パリに伺うと、「WHAT’S NEW?」のコーナーでは、「ELEMENTS OF NATURE(自然の要素)」をテーマに提案展示がおり、ライフスタイルやムーブメントの移り変わりを感じ取ることができました。まさに、アースカラーは「地球の色」「自然」を連想させる色で、海や空のブルーや植物のグリーン、太陽のオレンジや土のブラウン、石や砂のグレーが代表的なカラーです。温かみがあり、ホッと落ち着くアースカラーはインテリアシーンでも心地良い色として人気です。ショールームにご来場のお客様でも、ブルーやグリーン、オレンジなどを椅子やクッションのファブリックとしてお選びいただく方が増えています。
アースカラーはもともと自然に存在しているカラーなので、目に優しく落ち着きをもたらしてくれます。飽きのこないカラーなので、ソファやラグなど広い面積のものにも使いやすいです。また、自然素材とよく合う組み合わせですので、天然木やラタンなどとの相性も良いです。そして、彩度が抑えめでシックなアースカラーは、ホワイトやベージュなどの壁や天井、ブラウン系の床との相性も良く統一感が生まれます。ブラックやダークカラーを取り入れると全体が引き締まり、ナチュラル過ぎないアクセントが効いた空間になります。

アースカラーは日本人にとって、木の色や土壁、土間など馴染み深い色でもあります。そんな色合いを取り入れたインテリアで、心地良い暮らしをしてみませんか?お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。
春はご近所の庭に咲くミモザのイエローや、明治通りや有栖川公園に咲く桜のピンクなど春色がショールームの周りには溢れています。インテリアのヒントを探しにぜひ、ショールームにご来場ください。現在ショールームでは、感染防止対策を行い完全予約制でご案内させていただいておりますので、ご来場の際は事前にご予約をお願いいたします。皆様のご来場をお待ちしております。
(ショールーム担当:西條 恵理)

左上・左下:アースカラーは自然素材とよく合います。石や木の素材とのコーディネートにテーブル脚のスチールや照明のブラックがアクセントとなり、全体を引き締めています。左上のソファには空や海を思わせるブルーのクッションを置いて、よりリラックスした空間に。 右上:トーン・オン・トーンでアースカラーを重ねたリビングにはグリーンのパーソナルチェアと小物で彩りを添えています。 右下:畳や障子、土壁などのアースカラーは日本人に馴染みの深い色合いです。
左:木質の扉、テクスチャーのある塗り壁、丸太の梁を優しく照らす和紙の照明。優しいアースカラーが調和しています。 右:明治通りの歩道は桜のトンネルになっていました。

2022.3.18 SHOWROOM

人気商品のご紹介

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.361(名古屋・栄ショールーム)

3月も半ばを過ぎ、日中は上着が必要ない陽気となってきました。春は新生活が始まる時期でもあり、家具の購入をご検討しているお客様がショールームにお越しいただいています。最近は、売れ筋アイテムを問われることも多く、製品選びに悩まれるお客様には、人気アイテムからイメージを膨らませてお打ち合わせを進めさせていただくこともあります。今回は特に人気のアイテムをご紹介いたします。

ダイニングセットで人気のA-modeブランドMD-105テーブルとMD-101チェアのセットは、どちらもスチール脚のデザインが目を引くデザインです。スタイリッシュな印象のスチール脚はシルバー色かヴィンテージブラック色を選べます。テーブルはスチールのクールな雰囲気と、ボリューム感のある50mm厚の木天板のナチュラル感があいまって、バランスよく異素材を引き立て合っています。オーク材を使用したMD-105Nは天板カラーをヴィンテージカラーにすると深みのある印象になります。スチール脚の位置を4段階に移動できる表情豊かなテーブルは、レイアウトの変更、家族構成や生活スタイルの変化にも対応できる汎用性の高いアイテムです。またMD-101チェアもシンプルなデザインで空間を選びません。チェアは和モダンな空間にも合う木脚タイプもございます。ホームページで画像をご覧いただいてご来場されたお客様に実物を体感いただくと、見た目から想像したとおりの安定した座り心地と喜んでいただいています。

ソファでは、昨年発表されたMD-1105が大変好評です。様々なサイズ展開をご用意していますので、「製品は気に入ったけど、スペースに余裕がない」というお客様にも、何通りもの組み合わせをお楽しみいただけます。座面の奥行きは900mm1100mmのバリエーションがあります。ソファの上であぐらをかくなど、生活スタイルに合わせてセレクトできる満足度の高い製品です。今回ご紹介したアイテムは全て各ショールームに展示しています。ショールームでは、お客様のご要望をお聞きしながらご提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

人気アイテムをご紹介しましたが、ご参考になりましたでしょうか。ラウンジチェアやリビングテーブル、キャビネットや単品使いもできるチェアなど、まだまだご紹介したい製品が沢山ございます。暖かい気候に誘われて、お花見ついでにエーディコア・ディバイズショールームにぜひお立ち寄りください。ショールームにディスプレイしている桜も見頃を迎えています。春らしい装いで皆様のご来場を心よりお待ちしております。なお、ショールームは2時間制の完全予約制となっております。事前にご予約の上ご来店いただけますようお願いいたします。(ショールーム担当:水野 未佳子)

▷ショールームご予約フォーム 

左上:ショールーム展示のMD-105Nダイニングセット。明るい木色もヴィンテージ色で深みがあります。 左下:個人邸の納入例。シンプルなデザインのテーブルは様々なチュアとの組み合わせがし易いのも特徴です。 右上:お部屋のスペースに応じて、組み合わせるアイテムをお選びいただけます。 右下:ショールーム展示のMD-1105ソファはオプションアームを付けアクセントにしています。
左:名古屋・栄ショールーム前のレイヤード久屋大通公園の河津桜は満開です。 右:今年に入って鉢植えしたショールームのサボテンも、春の陽気に誘われてかわいい花を咲かせてくれました。

2022.3.17 SHOWROOM

春が訪れました

AD CORE DEVISE SHOWROOM COLUMN Vol.360(大阪・心斎橋ショールーム)

先日の寒さから一変、今週は日差しの穏やかな陽気になりました。今年の冬は例年に比べてとても寒かったと思います。エーディコア・ディバイズ大阪・心斎橋ショールームの近くの桜はまだ3分咲きぐらいでしょうか。満開まではもう少し先のようですが、桜色に彩られています。

各ショールームでは、春のディスプレイに変更しました。黄色とピンクをテーマカラーにお花や鮮やかなグリーンの観葉植物を置いて優しく明るいディスプレイにしました。暖かくなるにつれて、新芽が出たりお花の蕾が膨らんだり、植物の変化で季節の移り変わりを感じます。ディスプレイのクッションにもイエローとピンクを取り入れ、植物ともマッチして一気に春らしくなりました。最近では、サボテンや多肉植物をお部屋に飾る方が多いと思います。お花に比べて水やりの頻度が少なく、お手入れや管理が簡単な植物も多いので、インテリアに多肉植物などを取り入れてみてはいかがでしょうか。

心斎橋・南船場周辺のお花見をしがてら、エーディコア・ディバイズ大阪・心斎橋ショールームにも是非お立ち寄り下さい。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
(ショールーム担当:天川 唯)

黄色とピンクをテーマカラーにディスプレイで春らしさを演出しています。
ショールーム近くの難波神社を背景に。これから一気に綺麗に咲きそうですね。

2022.2.28 DESIGNER

これからの電気自動車

AD CODE DEVISE DESIGNER COLUMN Vol.129
何回か車について書いてきましたが、小さな頃からクルマ好きで、新車が出るとネットチェックはかかせません。半導体不足や新型コロナ感染禍で自動車の納品が遅れ、輸入ディーラーではショールームへの展示車も不足している状況で、人気車では4年待ちなどの驚く話を耳にしたりします。昔はディーラー在庫の中から選ぶ事ができたのが、今は乗り換え時期の一年以上前にオーダーする必要になっています。また、故障や事故によるパーツ在庫も不足していて、私自身もパーツ不足からバンパー修理するのに半年もかかってしましました。今後、自動車購入はリセールバリューだけでなく、修理期間などのサービス対応も選択基準にいれなければと実感しました。

自動車雑誌のサイトで気になったのが、韓国の自動車メーカーのヒュンダイがヒョンデとして日本へ再上陸し、水素自動車と電気自動車を販売するニュースです。ヒュンダイ自動車は日本国内で乗用車を販売していましたが、2009年に販売不振で撤退しています。この時は日本車の品質と、デザインと価格に対してパフォーマンスが足らなかった事が一番の理由です。その後、韓国国内での反日感情からの不買運動など、両国間での国としてのイメージが悪化し、再上陸はできませんでした。その後、ヒョンデはデザインだけでなく性能や品質を大きく進化させました。ヨーロッパでのWRC(世界ラリー選手権)では2019-20212年連続ワールドチャンピオンになり、昨年はトヨタと最後までポイント争いをして2位になりました。その影響もあり、販売台数はヨーロッパでトヨタを上回り、北米ではホンダを上回っています。

今回、再上陸するヒョンデの電気自動車「アイオニック5」のデザインをネットで見て気になり、原宿に出来た期間限定のポップアップスペース「ヒョンデ ハウス 原宿」を見てきました。ミラノサローネに行けなくなって2年以上、車の展示イベントに行っていなかったので楽しみでした。「ヒョンデ ハウス 原宿」は、ヒョンデが掲げている「LIFE MOVES.」ZEV(ゼロエミッション・ビークル)から生まれるサステナブルで創造的な新しいライフスタイルを表現し、体験してもらうスペースです。JR原宿駅前のジング原宿内に900平方メートルの⾯積を利⽤し作られていました。山手線の向こう代々木体育館側から見ると建物にLIFE MOVES.の文字とアイオニックの写真がラッピングされています。

建物内の一階は3部の展示に分かれていて、1部はLIFE MOVES.に共鳴する4⼈のクリエイターとともに、⾃由で豊かな暮らしのアイデアを創りだす「LIFE MOVES. People」展⽰ギャラリーで、3週ごとに展示が入れ替わります。訪問した時は建築家・長坂常氏の住まう「旅する住まい」で、木製フレームにナイロン布をグラスフィバー樹種で張ったカヤックのようなモバイルハウスを展示。2部はパラメティック ピクセルとして電気自動車「アイオニック5」のデザインコンセプト、パラメトリックピクセルをイメージしたの鏡と映像のインスタレーション空間。3部は実車の展示と車に使用したサステナブルな素材の展示がありました。2階は会員登録すれば入れるカフェラウンジになっていました。

展示されていたアイオニック5の外観はシャープでオリガミのようなエッジの効いた造形で、ひと昔前なら市販前のコンセプトカーに見えるくらい、カッコ良いけど販売するにはかなりの社内的手直しがあるだろうと思えるような思い切ったデザインです。ロングベース車体は、今の売れ筋なっているSUV風で、ドアハンドルは平面で乗降時にポップアップする機能です。仕事がら気になっていたインテリアデザインもコンセプトカーそのままの印象で、手の触れる素材感や、革張りシートのエッジに施されるパイピングには素材違いのファブリックが使われるなど、とても丁寧に作られた仕上がりでした。運転席と助手席には脚乗せのオットマンがあり、停車時のリラックッスモードに使われます。スイッチ類は使いやすく残されており、テスラやメルセデスベンツのCクラスのように大きなタブレットだけがある味気ないダッシュボードではありません。

インテリアに使用される素材は、亜麻仁油を使って加工された革や、植物油から作った塗料が使われたスイッチ類、サトウキビから抽出された糸や、リサイクルペット樹脂からを使ったファブリックなど、サスティナブルな素材が使われています。この辺りは環境問題に敏感な若い世代には共感を持たれそうです。電気自動車メーカーのアメリカのテスラは自動車をスマートフォンやPCのような電気製品的な物作りをしていますが、アイオニック5については未来的な外観デザインの中に環境的を配慮してエコフレンドリーな優しいインテリアを融合させていました。車の出来は素晴らしく韓国の車でなければ、売れるのではないでしょうか。実際、ヨーロッパではドイツでカーオブザイヤーを取り、電気自動車のシェアも上位になっています。韓国での反日感情が収まり、お互い友好的になれれば、日本メーカーの脅威になるのではないでしょうか。

新型コロナ禍で鎖国状態が続き、世界のデザインや、物に触れる機会が少なくなっています。携帯電話のように、世界から取り残されないようにしなければいけません。オリンピックは終わりましたが、日本頑張れ!と思いました。当社も2022年からサステナブルな製品作りに舵を切っています。今年はよりエコフレンドリーな素材を取り入れた製品企画をしなくては、、。お楽しみに!(クリエィティブディレクター 瀬戸 昇)

左上:JR原宿駅前のジング原宿でのポップアップスペース「ヒョンデ ハウス 原宿」。右上:建築家・長坂常氏の住まう「旅する住まい」。木製フレームにナイロン布をグラスフィバー樹種で張ったカヤックのようなモバイルハウスを展示。左下:パラメティック ピクセルとして電気自動車「アイオニック5」のデザインコンセプトインスタレーション。右下:展示車両を触れるエリア。
左上:電気自動車「アイオニック5」。 L4,635㎜×W1.890×H1.645とかなり大きい。展示車両はグラビティゴールドマットという艶消しのゴールド。マットな塗装がエッジを際立たせています。価格は479万円~589万円で120万程度の補助金がある。左下:試乗車。外で見るとマットなボディがセラミックように見えます。ドアハンドルがポップアップしています。右上:本革の白で、外観と違い柔らかな印象です。運転席、助手席はリラックスモードで脚置きが出ます。右下:インテリアに使用されている素材はサステナブルな素材で、白革シートの後面はエコファブリックが使われていて、通常車の後面は人工レザーが使われますが、今はこのほうが、好感を持てます。

2022.2.25 DESIGN

ピアノに使われているビーチ材

AD CORE DEVISE DESIGN COLUMN Vol.118
ショパンの故郷、ポーランドのワルシャワで5年に1度開催される、ピアニストが目指す世界最高峰の舞台「ショパン国際ピアノコンクール」。昨年の10月、日本人の反田恭平さんと小林愛実さんが、2位と4位に同時入賞するという快挙を成し遂げた事で話題になりました。日本人が2位に入賞するのは50年振りということで様々なメディアで紹介されていたのでご存知の方も多いと思います。このピアノコンクールもコロナ渦の中で開催されたわけですが、昨今のコロナによる巣籠り需要によりピアノの販売が好調で、世界的に販売台数を伸ばしているそうです。ピアノのシェア争いは世界のメーカーがしのぎを削っていますが、日本のピアノの品質は世界的に認知されていて、世界のピアノの生産台数の1、2位を浜松市のメーカーが占めています。このピアノの主要な構造体に、椅子の成型合板にも使っている「ビーチ材」が使われていることを初めて知りました。

ピアノの製作には木材が重要な要素で、音の良し悪しが決まってしまうといっても過言ではありません。乾燥や湿度管理を慎重に行い、材料を吟味します。ピアノに使用される木材には、「スプルース」「カエデ」「ビーチ」などがありますが、本体の構造を支える側板(リム)や鍵盤蓋に使われているのが「ビーチ」材です。ビーチ材はコストパフォーマンスに優れ、強度や耐久性のある木材ですが、成型合板の材料として多用され、椅子を始め家具の材料としてもたくさん使われています。単板と呼ばれる1~2ミリ程度の厚みにスライスしたビーチ材を、何枚も重ねて「型」にセットして高周波を流して指定の形にします。ピアノ本体の流麗な即板や、鍵盤蓋の曲面はビーチ材の特性を活かし、成型合板技術で作られています。家具でも無垢材では得られない形状と強度を保つため、この技術を活かした製品があり、エーディコア・ディバイズの製品では、人気の高いMD-901やMD-501などの、椅子のアームから背を形つくるシェルに活かされています。成型合板にウレタンなどのクッション材を貼り、ファブリックをかぶせてしまうので表面には見えないのですが椅子の主役となるパーツになります。

このビーチ材ですが、ヨーロッパの森林循環型の木材から計画伐採した材料を使用しているのですが、このビーチ材がコロナ渦の資材不足と流通の混乱によって世界的な不足状態にあり深刻な問題になっています。家具の業界でも、成型合板用の「ビーチ単板」が不足してしまい深刻な状況でした。そんな中、当社の瀬戸が国内中の情報を集め、仔細に連絡を取った結果、前述のピアノ用のビーチ単板を確保することが出来ました。国内はもとより、世界的に不足している状況下での資材確保だったので、まさに救世主、現在順次生産に進んでいるところです。本来、ピアノに使用される資材が当社の椅子に活かされる事になります。

コロナ渦でのあらゆる資材不足はしばらくは続くと思われますが、成型合板の資材確保は、皆様にはご迷惑が掛からないよう様々な手配により対応を進めておりますが、早めの情報確認、出来るだけ納期を取っていただけるよう早期の発注をお願いしたいと思います。一刻も早く感染が収束し、皆様のご要望にお応えできるよう頑張りますのでよろしくお願いいたします。(開発 武田伸郎)

ビーチ材の単板の成型合板を使用しているチェア。左上から:MD-901S MD-901A 左下2脚:MD-501S MD-501A。 ビーチ材の特性を活かした3次元成型合板を中材の構造に用いた包み込まれるような座り心地のチェアシリーズです。
左上:ビーチ材の単板資材。瀬戸が日本国内中探して確保した、ピアノ用の貴重な資材  右上:ピアノの側板(リム)に使用するため、単板を繋ぎ合わせる加工を施します  左下:ビーチ単板を何枚も重ねて、型に合わせて成型した合板側板。 右下:本体を黒の鏡面仕上げで仕上げたグランドピアノ。鍵盤蓋にもビーチ材の成形合板が使われています。(画像の製品は世界シェアNo 1 のヤマハのグランドピアノ)